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             【SS】再会と別れと
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 あのロボットが鉄の固まりになってから数カ月がたった。そして僕は吹っ切った
つもりでいた。
 そんなある日、アスカが旅行の話を持ち出してきた。

「ねえ、シンジ。どこか二人で旅行に行かない?」
「えっ、どうして?」
「そんなことはいいじゃない。」
「でも、ここを離れるわけにはいかないんじゃ。」
「だから、みんなには内緒で。それに勘違いしないで。あんたが落ち込んでいるみ
たいだから気晴らしにどこか行こうっていっているの。」
「落ち込んでいるわけじゃないよ。」
「いいから、いいから。」
 断る理由を思いつけないシンジはこのまま旅行に出かけることになった。そして
そこで、行方知れずとなった人物と再会した。

「まさか、マナ?・・・、マナッ!」
「!!」
 マナと呼ばれた少女はその場から駆け出していった。シンジは呆然としていたが、
「シンジ!追っかけてやりなさい!」
「でも・・・」
「追っかけてやりなさい!私はここで待っててあげるから・・・」
「うん」

 こうしてシンジは、マナを追いかけていった。そして海沿いの公園でシンジはマ
ナに追いついた。
「マナ・・・」
「ゴメンネ、シンジ君。急に駆け出して。驚いちゃったから。」
「やっぱり、生きていたんだ。」
「救命カプセルで海に浮かんでいるところを漁師さんに助けられたの。」
「そうだったんだ。海のほうだったんだ。山ばかり探してたけど・・・」
「探してくれたんだ・・・」
「うん・・・。そうだ!これ返さなきゃ。」
「ペンダント。持っていてくれたんだ。うれしい。」
「ホントは両親に返そうと思ったんだけど・・・できなかった。」
「いいの・・・。」

 マナとシンジは見つめあっていたが、ふとシンジが口を開いた。
「ゴメン、マナ。今はアスカのことが・・・。」
「わかってた・・・。」
「えっ・・・。」
「ホントはわかっていた。だって、デートしたときシンジ君アスカさんの話楽しそ
うにするんだもん。」
「そう・・・だったっけ?」
「そう。二人ともお互いに自分の気持ちに気づいていないんですもの。」
「お互いに?・・・そうかもしれない。」
「それに、もう『マナ』はもういないの。」
「どういうこと?」
「助けられたあと、加持さんにあって・・・」

 マナは助けられた後のことを話しはじめた。
「よっ!気分はどうだい。」
「えっと・・・確かネルフの・・・」
「加持だよ。ひさしぶり」
「どうしてここに?」
「まっ、そんなことはどうでもいいさ。それより聞いてほしい話がある。」
「話しって?」
「君はあの爆発によって死んだことになっている。しかし君が生きていることを
知ったら軍やネルフに追われることになる。」
「それじゃ・・・」
「大丈夫。俺はネルフに報告する気はない。それに君が今後も生活できるようにし
てやるよ。まず、『マナ』はもう死んだ。そして君は新しい名前で生活するんだ。
戸籍上の問題は俺がなんとかする。ただ、シンジ君達には会えなくなるが。」
「でも、ムサシ達に悪いわ。」
「君はまだ生きているんだ。二人の分まで生きるんだ。」
   ・
   ・
   ・

「そんなことがあったんだ・・・」
「うん。だからもうお別れ。でも再び会えてうれしかった。」
「僕もうれしかった。」
「ありがとう。それじゃ、さよなら・・・」
「さよなら・・・・・・」

 そして二人は別れた。しかしシンジは本当の意味で吹っ切ることができた。実に
晴れやかな気分だった。シンジは アスカのところに戻ってきた。アスカはうつむ
いていて表情はよく見えなかった。
「ねぇシンジ・・・」
「なに?」
「ホントはあのとき嫉妬していたのかもしれない。あのとき、もっと素直になれば
よかったのかもしれない。」
「・・・」
「あのとき、自分の気持ちに気づいていなかった・・・。でも今はわかる。」
「マナに言われたよ。お互いに自分の気持ちに気づいていないって。」
「シンジのこと好き・・・なのかもしれない。」
「僕もアスカのこと・・・早く気づくべきっだったのかもしれない。ごめん・・・」
「いいの・・・」
「アスカ。好きだ!」
「シンジ。わたしもシンジが好き!」



 そして二人の影は一つにかさなる・・・


後書きと称したたわごと

 これは「鋼鉄のガールフレンド」をやっていて思いついた話です。
一番最初やったとき私は「アスカエンディング」を選んだわけですが、その後に「マナエンディング」や「加持エンディング」(って言うのかな?)をやって「マナちゃん生きていて良かった」と思い、シンジにしっかりけじめをつけさせたいという気持ちから「アスカエンディング」の後日談を書いたと言うわけです。

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