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              【SS】あまやどり
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 放課後、アスカとシンジは寄り道をしながら帰ることにした。

 ゲーセンへ行ったり、ウインドウショッピングをしたりしていた。しかし、学校
を出た直後は天気が良かったのだが時間がたつにつれ雲行きが怪しくなってきた。

「ねぇアスカ、なんか雲行き怪しくなってきたよ」
「う〜ん、そうね。傘持ってきてる?」
「持ってきてないよ。早めに家に帰ろう」
「しかたないわね」

 そう言うと足早に家路についた。しかし、雨は待ってはくれなかった。
二人は雨宿りできそうなところを探したが、二人でぎりぎりのスペースしかなかっ
た。おのずとふたりは体を寄せ合うことになる。

(アスカがこんな近くに・・・。こうして見ると何か、かわいいな・・・)
(シンジがすぐそばにいる・・・。シンジ、あったかい・・・)

 そんなことを思ってお互いを見たとたん、視線があってしまった。ものすごく恥
ずかしくなったが、お互いの瞳に惹かれ、視線を反らすことができなかった。

(アスカと目が合ってしまった・・・瞳に吸い込まれてしまいそうだ・・・)
(シンジの目・・・シンジの目ってこんなにきれいだったの・・・)
(し、心臓がドキドキしている・・・)
(やだ・・・顔が熱くなってきた・・・)
((ど、どうしよう・・・))

 そんな時、雷が遠くで鳴り始めた。

「か、雷まで鳴り出したね・・・」
「そ・・・そうね」

 なんとか言葉を発したが、どこかぎこちなくなってしまい、再び沈黙が支配する。

(どうしよう・・・会話が続かないよ・・・)
(な、何か話しかけないと・・・)

 さらに雷は鳴り響いている。そしてどこかに雷が落ちたらしい。

 ドオォォォォォン・・・

「きゃっ!」

 大音響で鳴り響く雷に驚いてアスカは思わずシンジに抱きついてしまった。

 ガラガラガラガラ・・・・

「ア、アスカ?」

 シンジの声でアスカは我に返った。

(え?もしかしてシンジに抱きついてしまったの?)

「も、ものすごい雷だったね・・・」

 シンジはなんとか言葉を発したが、声が裏返っていた。

「ねぇ、シンジ・・・」
「な、なに?」
「・・・もう少し・・・このまま・・・いても・・・いいよね?・・・」
「え・・・うん・・・いいよ・・・」

 雨はすこしづつ弱まりそしてやんだ。

 しばらく二人はそのままの格好でいたが、なごり惜しそうに言った。

「雨・・・やんじゃったね・・・」
「そうだね・・・そろそろ帰ろうか・・・」
「うん」

 空はいつしか夕焼けにそまっていた。


後書きと称したたわごと

 午前中に鋼鉄やっていて「やっぱり雨宿りのシーンはいいな〜」などと思い、午後、昼寝していたら雷の音で目が覚めた。しかも2、30分は雷鳴なりっぱなし。そしたらなぜか「これだ!」と思いついたんですよね。
ありがちとはいえ、この二人で書きたくなっちゃうんだよね。どうしても。

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